ブログ|狭山市入間川で歯科・歯医者をお探しの方はさくらんぼ歯科医院まで

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歯みがきのもう一つの目的

2019年3月20日

歯みがきのもう一つの目的である、歯肉炎と歯周炎の予防と治療のための歯みがきについて説明します。歯肉に限った炎症であれば歯肉炎、その炎症が長く続いて歯のまわりの骨などの歯周組織に影響のでたものを歯周炎と言います。歯周炎の方が重症で、以前歯槽膿漏と言ったのは歯周炎をさします。炎症の症状は歯肉が赤くなったり(発赤と言います)、ブヨブヨと腫れたり(腫脹)、歯肉から出血したり、ひどくなれば歯が動揺するといったものです。

歯肉炎や歯周炎の治療の第一は、ブラッシングによって歯肉近くのプラークをとり、歯肉に適切な機械的刺激を与えて毛細血管の流れを良くし、ブヨブヨの赤い歯肉からうすいピンク色のひきしまった歯肉への再生を促す事です。歯みがきの時に、血が出るとみがき過ぎと誤解してそこをみがかなくなる人がいますが、それは間違いです。出血は、炎症のために毛細血管が脆弱になってたり、歯肉の内側に潰瘍ができてるためなのですが、正しいブラッシングのやり方を習って、そのやり方で刺激を与えて出血させてやると徐々に、おそらく一週間から二週間で表面的な出血はなくなってゆくと思います。歯肉の出血が無くなり赤味がとれてくれば軽い歯肉炎ならばほぼ完治してゆきます。歯周炎の場合はこの歯みがきを続けながら、歯科医院で歯肉の下のプラークや歯石を取ったり、定期的な歯周組織の状態の評価をしてもらう事が必要です。根気は必要ですよ。場合によっては、生活習慣の見直しも指摘されるかもしれません。歯周炎は、不規則な生活・偏った食生活・喫煙などが背景にある事が多いです。ご存じのように歯周病は生活習慣病なのです。

次にみがき方について軽く説明します。みがき方については、色々なみがき方があります。一般的な話をしますとむし歯予防にはスクラビング法、歯肉炎と歯周炎にはバス法が良いと言われています。みがき方は、歯科医院で細かく実践的に習って下さい。大まかに言うと毛先みがき、横みがきです。歯のみがき方は、とても大切で正しいみがき方がわかっていないと効果がでなかったり、かえって歯を減らしたり、歯肉を痛めたり下げたりします。くり返しますが、これは歯科医院できちんと教わって確実に身につけて下さい。

歯みがきについて

2019年1月17日

時々「歯はみがいているんだけど、よくむし歯になるんですけど…」という相談を受けます。確かにほとんどの人は、歯をみがいていると思いますが、「みがいている」のと「みがけている」のは違うんですよ、という事です。今回は歯みがきについてお話します。

歯みがきの目的は大きく分けて2つあります。①むし歯の予防と②歯肉炎、歯周炎の治療と予防です。
まず、むし歯予防に対する歯みがきについてお話します。
むし歯予防に対する歯みがきの目的は、むし歯の原因となるプラークやバイオフィルムの除去です。プラーク(歯垢)というのは、むし歯菌などの細菌の集団で、白いかすのようなものです。バイオフィルムというのは、細菌の集団が排水管のヌメリのようになって存在するものです。プラークがとれにくい状態になったと考えて下さい。歯みがきの難しい所は部屋の掃除と違ってどこが汚れているのか、あるいは掃除してきれいになったかを自分の眼で確認するのが難しいという点です。確かに口の中は見づらいですが、できるだけ手鏡や手に入るなら歯医者が使っているような小さなミラーを用いて自分の眼で確認する事が大切です。

次に、歯の形態を理解する事とみがく順番を決める事も大切です。
歯の形については前歯は表と裏(唇側と舌側)の2面、奥歯は表と裏と咬む面(咬合面)の3面があるという事を理解して下さい。歯の形とみがく順番を決めると例えば次のようになります。
まず、上下左右の奥歯の咬む面をみがきましょう。咬む面には溝があるのでむし歯になりやすい所です。次に、左下の奥歯の表側(頬側)をみがきましょう。そのまま前歯の表をみがいて右下の奥歯の裏側までみがきましょう。そこまで行ったら、左下の奥歯に戻って裏側を同じように前歯を経由して右下の奥歯の裏側までみがきます。それが終わったら今度は上の歯です。右の奥歯の表から前歯、奥歯。終わったら裏側をみがきます。最後に左上の奥歯の裏側までみがいたら終了です。
順番を決めてみがく事は、むらのないみがきができるという事と何分みがけばいいのかという問いに対する答えにもなります。
人によっては同じ所、特に前歯の表側ばっかりみがいている人がいます。これは、唾液による自浄作用を考えていません。唾液には、色々な役目がありますが歯の表面を洗い流してくれるという役目もあります。特に食事の後には大量の唾液が出て歯の表面を洗い流してくれます。だから、歯の平面部分よりは歯肉との境目あたりの方が汚れがたまりやすいと考えて下さい。窓や壁をみると窓枠や壁と床の境目あたりに汚れがたまりやすいのと同じです。また、この唾液の自浄作用を有効に利用するために食後すぐに歯をみがくのではなく30分くらいたってみがいた方が良いという考えも一理あります。

これでむし歯の予防に対するみがき方は終わりです。と言いたい所ですが、一番大切な事が残っていました。
歯と歯の間です。ここは歯ブラシでみがけないので、デンタルフロス(糸ようじ)を使わなければなりません。冒頭で歯をみがいているのに、なんでむし歯になるのだろうと疑問に思っている人は、実は歯と歯の間のプラークが原因かもしれません。デンタルフロスは歯みがきの補助道具みたいな取り扱いをされていますが、歯ブラシと同じくらい大切な道具です。これは必ず毎回やって下さい。歯ブラシとデンタルフロスはセットです。歯みがきイコール歯ブラシではないのです。歯ブラシはあくまで歯みがきの道具の一つに過ぎません。色々な道具を使って初めて歯みがきという行為が完成に近づくと考えて下さい。以上です。

歯肉炎、歯周炎のためのみがき方は次の機会にお話します。

信頼関係について

2018年9月13日

ラポール歯科医院という名の歯科医院があります。私の友人ですが、「ラポールって相互信頼の意味だよね。良い名前つけたね。」と言ったら、「いやラポールって俺の入ってるテナントビルの名前だから、そのままつけたんだよ。」と言ってました。

治療がうまくいくかどうかについて、私は一番大切なのはお互いの信頼関係だと思っています。初めて会う患者さんに「私は腕が良いんで信頼して下さい。たくさん症例をこなしているんで信頼して下さい。」いくら熱をこめて言ってもなかなか難しい。歯の痛みがとれた、入れ歯でよく咬めるようになったというように、患者さんのニーズにある程度こたえる事ができると患者さんは医師に対して信頼感を持ちます。その経験がくり返されるとその信頼感はますます強くなるでしょう。しかし、この信頼関係は一方的なものであってはなりません。患者も医師から信頼されるようにならなければいけません。歯の痛い時だけ来院して痛みがとれると治療の途中で来なくなる患者さんがいます。そして、だいぶ経ってまた治療した歯が痛くなったと来るのです。痛みがとれる事と治る事とは別です。例えば歯の神経(歯髄)までむし歯が進んで、その痛みで来院した患者さんには神経をとる治療をします。この治療も簡単ではありませんが、神経をとると痛みは劇的に無くなります。ただ医者側からすると大変なのはこの後からです。根の治療をきちんとして何年もあるいは一生、健康な歯として使えるようにしなければなりません。これは大変な事です。根の治療をきちんとやるというのは非常に難しく、私にとっては治療の中でもかなりストレスを感じる治療の一つです。できれば神経をとらないで治療できればといつも願っています。

こういう大変な治療がうまくいくには患者さんの協力が何より必要です。神経をとる治療は根管の中をきれいにして、根管の中をある材料でつめて、芯となる土台を作り、歯の形のものをかぶせる、という流れです。私の場合、最速で6回かかります。場合によっては7,8回かかります。一ヶ月以上の治療になります。ここまで来院して頂くとありがたいのですが、続かない患者さんも当然います。色々な都合があるのでしょうが、医者側から言えば信頼関係が築きにくい患者さんです。根の治療の途中で来なくなり、痛くなってまた来院し、その後また来なくなりのくり返しだと歯の状態はどんどん悪くなり、根管をつめて冠をかぶせた後の予後にもかなりの影響を与えます。治療は医師と患者の協同作業なのですが、医者は相手に信頼関係を望めないとかなりつらいです。

ただ、中には来たり来なかったりのくり返しでも、いつの間にか良い関係になるケースもあります。一人の女子中学生がいました。彼女はむし歯が多く、どの歯が痛くなってもおかしくない状態でしたが、痛くなると来院し、痛みがとれると途中でも来院しなくなります。痛くなって来る度にむし歯が進み神経の治療になり、余計に時間がかかるので通院が続かないという悪循環です。しかもむし歯は多数あるので一本だけやっても痛みがとれない場合もありました。それでも年に何回かは痛くなって来ます。何度も来るので自然、会話も頻繁にするようになり、こちらも「だめだよ最後まで来なきゃ」と言いますが、決して強い口調ではありません。痛い歯を治しながら次に痛くなりそうなむし歯も少しずつやってゆく。ブラッシング指導や生活習慣指導もやってゆく。一方で彼女の実生活での波乱な人生も横目で見ながらつきあってゆくうちに、いつしか彼女も子供を持つ親になり、幼い親でありつつも子供連れで来院するようになりました。その頃には徐々に歯の治療も進んでゆき、いつの間にか痛くて来院するのではなく、むし歯がないかどうかの定期検診で来院するようになりました。この患者さんとの相互信頼関係は10年近くかかって築き上げられたものでした。

このケースから分かるのはどちらもあきらめなければいつか信頼関係が築けるという事です。だから私は信頼関係については長い目でみています。少々来院が滞ったからといって、患者さんに苦言を呈する事もありません。ただただ門戸を開いて待っています。とにかくお互いに根気が必要です。少々の感情のもつれがあったとしても時間が解決します。そして信頼関係が築ければなんでもうまくいきます。

さくらんぼ歯科医院 関屋

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2018年7月19日

よろしくお願いいたします

 
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